2015/3/9-3/15の空模様。


こんにちは、石井ゆかりです。
このほど、初めての電子書籍『星占いマルジナリア』がリリースされました。
既刊の電子化、ではなく、なぜか新刊です。
ちょっと変り種の記事を集めてみました、
今では入手できないテキストとかもいれてみたので
ご興味の向きはぜひ!



今週の空模様ですね。
今週は、1月からずっと水瓶座に滞在していた水星が
魚座へと移動します。
水星はコミュニケーションや移動、ビジネスなどを扱う星なので
今週を境に、そうした分野について
風が変わるのが感じられるかもしれません。
水星は魚座ではちょっと持ち味が出ないというか、
他の星の「ちょっと持ち味が出ない」を超えて持ち味が出ない
という設定になっています(どんなだ)。
イメージするならば、
ヘルメスのはいた翼つきのサンダルが水没した
みたいな感じでしょうか。
アラン・レオの本では(ネータルですが)、
水星が魚座にあると、興味や関心が散漫になって
ひとつのことに集中できず、中途半端になる、とっちらかる
みたいな感じで書いてありました(確か)。
魚座は水の星座で、水は星占いの世界では「感情」です。
魚座に限らず、水の星座にある水星は
なんか調子が出ない
ということになっていますが、
確かに、
感情があらぶったとき、合理的な判断ができなくなる
という経験はあります。
水星は思考、論理、知性を扱う星です。
高い知性を持った人が、激しい恋に落ちてまるで非合理な行動をとる
というケースは、決して珍しいことではありません。
ナボコフの「ロリータ」みたいなアレです。
でも、その一方で、
水の星座の水星にも、とるべきところがあります。
ユング
よく分化した感情は、人を激情に押し流すようなものではなく
物事の価値を定める機能を持っている、
というようなことを書いていました(確か)。
「感情」がまだ成熟しない、子供のような状態であれば、
感情は泣き叫んだり大笑いしたり、人をおかしな行動に駆り立てたりしますが
よく成熟した「感情」は、人を押し流すのではなく
世界に意味を与えるような力を持っている、ということなのだと思います。
たとえば、
非常に深刻なのに、理屈の上では答えが出ない命題
というのがあります。
「なぜ自殺をしてはいけないのか」
「なぜ人を殺してはいけないのか」
というような疑問に対して、
私たちは決定的な「論理的回答」を持っていません。
でも、水の世界に置かれた水星ならば
それに答えることができるのではないでしょうか。
それは、理屈の上で正しい答え、ではなく
私たちが人生全体をかけて必要としている答え、
ということだと思います。


水瓶座という思考と論理の世界を旅した水星が
魚座という、論理からも自由な世界に立ち至る今週、
これまでには出てこなかった新しい答えが芽を出す
ということも、起こるのかもしれません。


15日、土星が逆行に転じます。
土星は去年のクリスマスイブに射手座に入ったわけですが
これが逆行して力を緩めるとき
相対的に、木星の力がじわっと増す感じがあります。
火の星座のパワーが、少し「ストレートさを増す」ような、
表現の自由度が高まるような感じがあるかもしれません。
木星が順行に戻るのは4月ですが、
静かな「力のシフト」の、はじまりの気配です。


今週はそんな感じです。




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